古銭や古紙幣が家にあった場合には、どうするのが正解なのかについて考えてみましょう。一般的には買取をするのが良いのですが、お金であることには変わりはありません。
そのため銀行に古銭や古紙幣を持っていくと、両替や現行紙幣に交換して貰うこともできるのです。ですがこの方法はおすすめできません。
何故なら希少価値があり、プレミア価格がつくものもあるためです。だからこそ専門の買取業者を利用すべきなのですが、詳しくその点を検証していきましょう。
【NG】古銭や古紙幣を銀行両替・交換はおすすめしない
古銭や古紙幣と言うと、江戸時代や明治時代に使われていたお金というイメージを持つ人も多いでしょう。ですが実は明確な定義はなく、デザイン変更される前の紙幣もまた含まれています。
現在の1万円は福沢諭吉ですが、その前は聖徳太子が描かれていました。この聖徳太子の描かれた紙幣も古紙幣の1つです。
こうした旧紙幣の中でも新しいものは、価値がないと思って銀行で両替や交換をする人も少なくありませんが、実はデメリット部分も少なくありません。中には価値がつくものがあると既にお伝えしましたが、他にも幾つかあります。
- 原則として額面以上にはならない
- 破損していると減額されることもある
- 枚数に応じて手数料がかかる場合がある
- 古いお金は銀行で交換や両替できないことがある
といったデメリットがあるので、両替はおすすめできません。
《注意》両替・交換する枚数や金額によって損する可能性大
前段で触れましたが古銭や古紙幣を両替、交換すると金額や枚数によっては損をする可能性があります。それは破損している場合は、減額の可能性がある点や、銀行によっては手数料がかかるといったことがあるからです。
ただし銀行の両替や交換にかかる手数料は、各行によって異なります。
- 口座を所有していると、両替手数料は無料になるケース
- 口座を所有していなくても、少量なら無料になるケース
- 口座を所有していないと、1枚から有料になるケース
などのようなパターンがあります。また古銭や古紙幣ではなく、記念硬貨の場合は、両替無料とする場合もあるそうです。
銀行によっては記念硬貨でも有料になることもあるので、事前に確認した方がいいでしょう。
一部の古銭や古紙幣は銀行で交換・両替できない
一部の古銭や古紙幣は、銀行では交換や両替ができません。その理由としては現行の貨幣では対応できない額面であるためです。
例えば明治期から昭和初期までは、円の下に銭という単位がありました。米ドルでいうセントのようなものです。この銭は現行の貨幣では対応していない単位になります。
そのため銀行でも両替や交換ができません。基本的に現行の貨幣で対応できる額面のものしか対応していないのです。以下に一覧を挙げておきます。
- 1982年以降の500円
- 1958年以降の1万円券
- 1957年以降の5000円券
- 1957年以降の100円
- 1955年以降の50円
- 1953年以降の10円
- 1951年以降の50円券
- 1951年以降の500円券
- 1950年以降の1000円券
- 1948年以降の5円
- 1946年以降の100円券
- 1946年以降の10円券
- 1946年以降の5円券
- 1889年以降の1円券
以上です。
古銭や古紙幣を銀行よりも高値で売るなら『買取専門店』がおすすめ
古銭や古紙幣を銀行で両替、交換しない場合は、どこを利用すればいいのでしょうか。最もおすすめしたいのが、古銭や古紙幣の買取専門店になります。
なぜ買取専門店がおすすめなのか、以下にその特徴を挙げてみます。
- 専門の経験を積んだ鑑定士がいる
- ほぼすべての古銭や古紙幣に対応可能
- 希少価値を正しく判断できるため、適正価格で売却可能
- 宅配や出張にて買取対応の業者が多い
などのようなメリットがあります。古銭や古紙幣の鑑定には、専門の知識が必要ですし、正確に価格をつけるには経験も欠かせません。
特にエラー紙幣などは、素人が一見しただけではわからないものも少なくないのです。そうした希少な価値をしっかりと見抜いて貰うためには、買取専門店で査定するのが最も良いでしょう。
買取専門店以外で古銭や古紙幣を処分する『2つの方法』
では買取専門店以外で古銭や古紙幣を処分する方法も、2つ紹介しておきます。銀行での両替や交換では損をしますが、以下の方法だと少なくとも損をすることはありません。
ではリサイクルショップとオークションサイトを利用する方法を紹介します。
【方法1】リサイクルショップで買取
古銭や古紙幣を銀行で交換や両替する以外の方法としては、リサイクルショップを活用する方法があります。リサイクルショップは日本全国のどこにでもありますし、近所になければ宅配や出張買取対応の店舗を利用するといいです。
ただし店舗によっては、古紙幣や古銭の買取に対応していないケースもあるので注意しましょう。
では以下に特徴を挙げてみます。
- 店舗数が多いので手軽に利用しやすい
- 他に不用品がある場合は、一緒に処分できる
- 専門の鑑定士ではないので、適正価格にならない場合がある
- 買取拒否の古銭や古紙幣もある
基本的に利用はしやすいですが、リサイクルショップでは主に家具や衣服、家電製品などの取り扱いをします。いわば古銭や古紙幣は専門分野外なので、正しい査定額がつくことはほぼありません。
【方法2】メルカリやヤフオクなどのオークション
古銭や古紙幣を処分する方法としては、メルカリやヤフオクといったネットオークションを利用するのも良いでしょう。誰でも簡単に利用できますし、人気のあるものだと思わぬ高値がつくかもしれません。
特徴は以下の通りです。
- コレクターの希望にあうものなら高値が期待できる
- 人気のない古紙幣や古銭だと、売れ残る可能性がある
- ある程度の知識がないと、トラブルになる可能性がある
- 自宅で出品可能
- 送料や手数料などを考慮する必要がある
オークションの特徴はコレクターが欲しいものだと、一気に値段が高騰する可能性がある点です。反面で目につかないものだと、相場以下の買取にしかなりません。売れ残る可能性も高いので、ハイリスクハリリターンだと言えます。
【現在使用可能な古銭&古紙幣一覧】一部古銭は現在も使える
一部の古銭や古紙幣は、現在でも利用ができます。ではどのような古銭や古紙幣ならば利用できるのか、その一覧を表記しておきます。
【現在使用可能な古紙幣一覧】
- 旧1円券(大黒天)
- 改造1円券(武内宿禰)
- い1円券(武内宿禰)
- A1円券(二宮尊徳)
- A5円券(彩文模様)
- A10円券(国会議事堂)
- A100円券(聖徳太子)
- B50円券(高橋是清)
- B100円券(板垣退助)
- B500円券(岩倉具視)
- B1000円券(聖徳太子)
- C500円券(岩倉具視)
- C1000円券(伊藤博文)
- C5000円券(聖徳太子)
- C1万円券(聖徳太子)
- D1000円券(夏目漱石)
- D5000円券(新渡戸稲造)
- D1万円券(福沢諭吉)
以下は硬貨です。
【現在使用可能な硬貨一覧】
- 5円黄銅貨(国会議事堂)
- 5円黄銅貨(稲穂等・楷書体)
- 10円青銅貨(平等院鳳凰堂・ギザあり)
- 50円ニッケル貨(菊・穴無)
- 50円ニッケル貨(菊)
- 100円銀貨(鳳凰)
- 100円銀貨(稲穂)
- 500円白銅貨(桐)
以上です。
まとめ
古銭や古紙幣の中には、銀行で両替や交換ができるものもあります。ただし銀行で両替や交換をすると、手数料がついたり、交換できない古銭や古紙幣があるなどデメリット部分が目につくでしょう。
そこでおすすめなのは買取専門店を利用することです。古銭や古紙幣の中には、とんでもない希少価値があるものも少なくありません。
素人が一見して分からないケースも多いので、専門的な知識を持った買取専門店を利用した方がいいでしょう。手軽に利用できるリサイクルショップなどもありますが、そちらで正しい価値がつくことはほぼありません。