【全7種類】50銭硬貨の買取価格は?鑑定価値&売買相場《まとめ》
今のお金は1円が最小単位ですが明治時代から戦後までは50銭硬貨も発行されていました。今となっては使うことができない硬貨で、額面的にはほとんど価値がない硬貨ではありますが、古銭としての価値は十分にあります。
明治初期から戦前までには7種類の50銭銀貨が発行されています。ここではその7種類の50銭銀貨の特徴や現在の買取価格についてまとめています。
それぞれデザインや価値が大きく異なりますので、もし50銭硬貨をお持ちの方は比べてみてください。
【全7種類】50銭硬貨の買取価格・鑑定価値《相場一覧》
50銭硬貨は今は発行されていない貨幣ですが、明治初期から戦前までに全部で7種類の50円銀貨が発行されています。
ここではその7種類の50銭銀貨の特徴や現在の買取価格・鑑定価値についてまとめていますので、もしお持ちの方は参考にしてみてください。
①【50銭硬貨(明治3・4年・旭日龍)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1870年~1871年 | |
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価値 | C | |
相場 | 300円から1万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
1870年に新価条例に基づいて発行された補助銀貨が50銭硬貨です。表面に龍、裏面に日章と八稜鏡が描かれていることから旭日龍50銭硬貨とも呼ばれています。
発行された年はわずか2年ですが明治4年は前期と後期に分かれ、買取価格も若干異なります。明治4年前期が最も価値が高く美品なら1万円ほどで取引されています。
②【50銭硬貨(明治4年・旭日龍・小型)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1871年 | |
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価値 | C | |
相場 | 500円から8万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
1871年には先の旭日龍50銭硬貨よりも少し小型になった50銭硬貨が発行されています。デザインは同じなのですが、こちらの小型には小龍と大龍と呼ばれる硬貨に分けられ、大龍は価値が一気に高くなります。
並品でも7,000円から3万円、美品なら8万円、未使用品となれば20万円で取引されることもあります。小龍だとその10分の1ほどの価値です。
③【50銭硬貨(明治6年・龍)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1873年から1905年 | |
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価値 | B | |
相場 | 100円から250万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
当時の1円銀貨に比べて量目が不足しているという観点から、1円銀貨との額面の割合に合わせるために1973年から新しい50銭銀貨が発行されています。表面に龍が描かれている事から龍50銭銀貨とも呼ばれています。
龍50銭銀貨は発行年によって価値が大きく異なり、未使用品でも1万円を下回る価値の年もあれば明治13年銘のように並品でも100万円、美品で250万円、未使用品なら800万円にもなる硬貨もあります。
④【50銭硬貨(明治30年・龍)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1897年 | |
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価値 | C | |
相場 | 100円から4万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
明治30年に発行された50銭硬貨は先述の龍50銭銀貨と同じではありますが、裏面の下の図柄にある枝の切り口は上向きのものとした向きのものがあるのが特徴です。それによって上切・下切と分類しています。
上切50銭銀貨の方が価値が高く、下切が並品で500円程度のところ上切だと1万円以上の価値があります。さらに美品なら3万円以上、未使用品となると10万円以上です。
⑤【50銭硬貨(明治40年・旭日)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1906年から1917年 | |
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価値 | D | |
相場 | 50円から4,000円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
銀相場が上昇したことにより、銀貨潰しを回避するために1906年から新しく50銭硬貨が発行されました。龍に代わって日章が描かれたことから旭日50銭銀貨とも呼ばれています。
発行枚数が多く、多く発見されている事から古銭としての価値はそれほど高くはありません。
使用感のある50銭硬貨のほとんどは100円前後の価値で、大正元年・4年銘のみ並品で500円前後、美品で1,000円以上で取引されています。
⑥【50銭硬貨(大正7年・八咫烏)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1918年~1919年 | |
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価値 | A | |
相場 | 10万円から70万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | なし |
第一次世界大戦の影響により銀相場が高騰したことにより、作られたのが量目を減らした50銭銀貨です。裏面に八咫烏が描かれている事から八咫烏50銭銀貨とも呼ばれています。
ただこれはさらに銀相場が上昇したことにより、日銀に引き渡されたものの流通しなかった硬貨です。そのため市場に出回った枚数も極めて少なく希少価値が高くなっています。
並品でも40万円以上、未使用品なら100万円を超える価値がついています。
⑦【50銭硬貨(大正11年・鳳凰)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1922年~1938年 | |
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価値 | C | |
相場 | 10円から8,000円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
1922年に八咫烏50銭銀貨よりもさらに量目を減らして50銭硬貨が発行されました。こちらは表面に鳳凰が描かれている事から鳳凰50銭銀貨とも呼ばれています。
この50銭硬貨は発行枚数も多く、古銭としての価値はそれほど高くありません。ですが発行枚数が少なかった昭和13年銘のみ並品で4,000円、未使用品なら1万円以上での買取が期待できます。
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《基礎知識》50銭硬貨とは
50銭硬貨は明治に入って補助銀貨として発行された硬貨で、現在の最小額の硬貨である1円の半分の額、つまり0.5円という値になります。
一部戦後に軍用機などに使用された黄銅を使って作られた50銭黄銅貨もありますが、それ以外は銀貨での発行です。50銭硬貨は1953年の小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律の制定により廃止されています。
50銭硬貨は黄銅貨以外は銀相場の上昇にともない、量目の変更や新硬貨の発行などが行われており、約70年の間に7種類もの50銭硬貨が出ています。
さらに同じ年銘の50銭硬貨でも前期と後期、さらには細かなデザインが違うものもあり、その年銘によっても価値が大きく異なります。ですので、同じ額面の50銭硬貨でも10円から100万円以上まで買取額が違うのです。
50銭硬貨は現在の価値や値段に換算するといくら?
50銭硬貨は今の1円の半分の額ではありますが、発行された当時と今では貨幣価値が大きく異なります。
初めて50銭硬貨が発行された明治前半は1円が今の貨幣価値にすると約2万円といわれているので、50銭硬貨はその半分の1万円相当ということになります。
つまり50銭硬貨を持っているということは、今でいうと1万円札を持っているということと同じです。ただそこから戦前までも物価は変わり、明治後半頃には5,000円ほど、大正から昭和の戦前頃になれば2,500円くらいの価値になります。
まとめ
50銭硬貨は1円の半分の額ですから、そう考えると価値は低いのだろうと思うかもしれません。確かに今は扱っていないお金の単位で、銀行に何枚持ち込んでも円と交換することはできません。
ですが、古銭としての価値は十分にあるので古銭買取業者に買取してもらうことができます。ただ50銭硬貨は7種類あっても、細かく分けると前期と後期、デザインも異なるものもあり、さらに状態によっても価値が異なります。
ですので、しっかりと鑑定できる古銭買取業者に査定してもらわないと、安く買取されてしまうので注意しましょう。