ギザ十よりも価値が高い10円玉があった!?特徴&平均買取相場
十円玉を眺めてギザ十かどうかつい調べてみたくなりますが、ギザ十よりもレア度の高い十円玉をご存じでしょうか。場合によっては何万円という金額で買取される十円玉が存在します。
その十円玉というのは比較的新しい年代に製造されたもので、ギザはありません。注目ポイントは硬貨に描かれた模様にあります。
この記事ではプレミア10円硬貨について解説していきます。
デザインをチェック!昭和61年後期のプレミア10円玉
希少性が高い10円玉は昭和61年後期に発行されたものになります。
「後期」というのは大事な点です。
昭和61年(1986年)の十円玉は「前期」と「後期」でデザインが異なります。
後期のものはその翌年のプルーフセット(収集用に特殊処理されたコイン)の10円玉と同じデザインが採用されています。発行枚数も少ないため、レアとされています。
前期と後期のデザインの違い:平等院鳳凰堂に注目
- 翼廊の屋根の先端→前期は鈍角:後期は鋭角
- 屋根の先端→前期は切れ目:後期は鋭角切れ目なし
- 中央階段の縁→前期は縦線分離:後期はひとつなぎ
実際に十円玉を見ると、詳しく観察するためには目を凝らさないといけないほど細かなデザインとなっていますが、上にあげた3点ははっきり特徴が違っています
ヤフオク・メルカリでも高額買取?オークションでいくらで売れる?
ネットオークションでも高値で取引されており、前期と合わせた未使用品のセットが十万円以上で売買されているケースもありました。
昭和61年「後期」の十円玉は平均相場が高いので、未使用品や良い状態であればさらなら高額買取が期待できます。
同じ昭和61年でも「前期」であれば、さほど値がついていません。
「昭和61年後期」の10円玉をできる限り高値で売る方法
高額買取を狙うのなら、古銭買取の専門店に見てもらうことをおすすめします。
個人間の売買でも十分に高値で取引されていますが、オークションではトラブルのリスクも高くなりますし、思ったよりも値がつかないこともあり得ます。
古銭を最高値で売る方法については以下の記事を参考にご覧になってください。
そもそもギザ十は高価なレアものなの?
ギザ十を見つけると嬉しくなるものですが、そもそもどれほどの価値があるのでしょうか。ここからはギザ十について解説したいと思います。
ギザ十の時期はいつからいつまで?
ギザ十が製造されていたのは昭和26年(1951年)~昭和33年(1958年)の7年間になります。
この始まりである昭和26年が現代の十円玉のスタートになるので、十円玉のデザインはギザ十から始まっています。
それ以降は「ギザなし」のデザインに変わったので、昭和26年から令和までの年月を考えれば、ギザだった時期はごくわずかなものです。
とはいえ、希少性というのは発行枚数などほかの要因も総合して評価されるものです。
ギザ十のなかでも最も発行枚数が少なかったのは昭和33年(1958)のもので、これは希少性が高いとされます。
いくらで売れる?ギザ十の買取相場
ギザ十の製造年数 | 発行枚数 | 平均買取価格(使用済) |
---|---|---|
昭和26年・1951年 | 11億106万枚 | 15円 |
昭和27年・1952年 | 1億8663万枚 | 11円 |
昭和28年・1953年 | 4億6630万枚 | 11円 |
昭和29年・1954年 | 5億2090万枚 | 11円 |
昭和30年・1955年 | 1億2310万枚 | 11円 |
昭和31年・1956年 | 製造なし | 製造なし |
昭和32年・1957年 | 5000万枚 | 30円 |
昭和33年・1958年 | 2500万枚 | 70円 |
これを見てがっかりしたという方もいるかもしれません。ここに挙げたのは使用済みのギザ十の平均相場です。
このように使用済みのものは価値が高くありませんが、新品未使用であれば、コレクターの需要もあってまったく異なる価格帯で取引されることもあります。
ただし一般的にいって、好条件のそろったギザ10でない限り、数十円、数百円程度の価値しかつかないことの方が多いです。ものによっては買い取ってもらえない場合もあります。
未使用や使用済みについて
これはギザ十に限ったことでなく、古銭全般についていえることですが、使用と未使用とでは買取価格が変わります。
- 未使用: 製造した時の状態のもの
- 極美品:使用されて傷はあるが、きわめて未使用に近いもの
- 美品:傷、汚れ、変色があるが、状態が良いもの
- 並品: 傷、汚れ、変色があり、状態が良くはないもの
- 並品未満: 傷みや変質が目立って状態が悪いもの
古銭の鑑定ではこのようなランク分けがされています(実際はより細かな区分があります)。
きれいな状態であればあるほど、査定の評価も高くなります。
ただし、状態が悪くてもきれいにしようとしない方がいいです。自分で洗浄するとかえって評価が下がってしまうケースもあるからです。
【ギザ十】ヤフオク・メルカリなどオークションでの価格は?
こちらは実際に取引されているギザ十ですが、数百円での落札がほとんどでした。
バラではなく、様々なギザ十をまとめてオークションに出している場合、少しだけ値は高くなっています。
まとめ
今回ははプレミア10円硬貨について解説しました。昭和61年後期に発行された10円玉は高額買取が期待できるレアな硬貨です。
昭和61年(1986年)の十円玉は前期と後期でデザインが違っています。後期のものは発行枚数も少なく、希少性が高いです。