【全9種類】明治通宝の買取価値いくら?鑑定価格&売買相場《まとめ》
日本国内には様々な古銭があります。その中でも珍しいのが紙幣でしょう。いわゆる古紙幣というものですが、初めて発行されたのが明治通宝というものです。
正確には政府紙幣というもので、初期はドイツの民間工場で生産されたことからゲルマン札とも呼ばれています。
この明治通宝なのですが、いったいどの程度の買取価格になっているのでしょうか。珍しいものだけに、実は物凄く買取価格相場が高くなっているものもあるのです。そこで明治通宝の買取相場価格などを詳しく調べてみました。
【全9種類】明治通宝の買取価格・鑑定価値《平均相場一覧》
明治通宝は明治初期に発行されたものです。全部で9種類のものがあるのですが、それぞれに買取価格は異なっています。そこで額面別にどの程度の相場になっているのかを見ていきましょう。
①【明治通宝(10銭)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 5,000円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「明治通宝10銭」 |
明治通宝の中で最も額面が小さいのが10銭券です。銭というのは円の下の補助通貨のことで、いわゆる庶民が一般的に使うお金だと考えてください。そのため圧倒的に発行枚数が多く、買取価格相場としてはあまり高くありません。
- 買取価格相場は5000円前後
- 状態の良いものだとさらに買取額のアップが見込める
希少性そのものは低いのですが、それだけ発見されやすくなっています。意外と状態の良いものも見つかるので専門家の鑑定を受けたほうがいいでしょう。
②【明治通宝(20銭)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 7000円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「明治通宝20銭」 |
10銭券の次の額面が明治通宝20銭券です。こちらも10円券と同じく庶民が一般的に使うものであるため、大量に発行されました。そのため現在でも発見される枚数が多く、さほど希少価値は高くありません。
- 買取価格相場は7000円前後
- 取引されるのは1万5000円前後
となっています。古銭的な希少価値はさほど高くありませんが、買取額は保っている方だと言えるでしょう。
③【明治通宝(半円札・50銭)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 2万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「明治通宝半円」 |
20銭券の次の額面は明治通宝半円券です。1円は100銭となっているので、半円で50銭になります。そのため50銭券と呼ばれています。額面は低いのですが、意外と高値がついている明治通宝だと言えるでしょう。
- 買取価格相場は2万円前後
- 市場では4万円前後で取引されている
明治通宝の1円券よりも発行枚数が少ないことから、実は価値がそれなりについているのです。ただし発見されるものは劣化しているものが多く、希望額には届かないケースも多いでしょう。
④【明治通宝(1円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 1万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | wiki「明治通宝1円」 |
明治通宝の1円券は発行枚数がかなり多くなっています。そのため古銭的な希少価値というのは、かなり低くなってしまうのです。ですが古銭の中ではかなり高い買取額をつけている方だと言えるでしょう。
- 買取価格相場は1万円前後
- 市場取引は2万5000円程度
明治通宝の中では買取価格の相場が低い方です。ただ状態次第では、さらに高値での買取にも期待できるでしょう。
⑤【明治通宝(2円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | B | |
相場 | 6万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「明治通宝2円」 |
明治通宝の2円券は全体的な発行枚数が多くなっています。そのため古銭市場としても、希少価値はあまり認められていません。ですが全体的に見れば買取価格の相場が高めになっているものの1つです。
- 買取価格相場は6万円前後
- 市場的な価値は12万円前後
1枚でこれだけの価格をつける古銭は、あまりありません。ですのでもし2円券が見つかったのなら、お宝発見といえるでしょう。
⑥【明治通宝(5円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 30万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「明治通宝5円」 |
明治通宝も5円券以上となってくると、古銭的な価値が非常に高くなってくると考えてください。ドイツ製のものが多く劣化しやすいこともあり、美品や未使用品の価値が非常に高くなっています。
- 買取価格相場は30万円前後
- 市場取引では35万円前後
とかなり高額になっています。ただし状態が良ければ話であり、劣化したものだと買取価格の相場も下落してしまうでしょう。もし発見した場合は、劣化しないようにしっかりと保管することをおすすめします。
⑦【明治通宝(10円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 15万円前後 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「明治通宝10円」 |
明治通宝の10円券は発行枚数がさほど多くありません。いわゆる高額紙幣になってくるからです。そのため古銭的な市場価値も高く、非常に人気のある明治通宝の1つだと言えるでしょう。
- 買取価格相場は15万前後
- 市場では20万円位以上で取引される
明治通宝10円券は生産された国がドイツなのか、日本なのかによって価値が大きく上下するとされます。ただ素人では判断がつきませんので、必ずプロに鑑定を受けるようにしましょう。
⑧【明治通宝(50円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 数千万円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 不明 |
明治通宝の50円券は非常に希少価値が高くなっています。高額紙幣になるため発行枚数は約2万3000枚しかありません。そのため現代で発見される枚数が非常に少ないのです。
- 買取価格相場は数千万円以上
- 取引事例がほぼないため価値がつけられない
古銭の中でも最高峰の希少性を持っているのが50円券です。もし手元にあるというのなら、必ず古銭の専門業者に鑑定を依頼しましょう。
一般的な業者の場合は真贋の判定も難しいでしょうし、価値が高すぎるため買取拒否されるからです。
⑨【明治通宝(100円)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1872年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 数千万円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 不明 |
明治通宝の100円券は幻とも言えるほど貴重なものです。ドイツで生産された約2万4000枚がすべてとなっていて、これは古銭の中でも非常に少ない部類に入ります。
またドイツで生産されたものは日本の気候風土と合わないため、非常に劣化しやすいのです。
- 買取価格は天井知らず
- 取引された事例がない
現存するのは10枚程度とされていますので、もし手元にあるのなら幻の古銭を発見したと言っても過言ではないでしょう。その価値は青天井となるので、必ず古銭の専門家に見てもらってください。
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明治通宝とは~偽物が出回っていた過去~
最後に明治通宝という古銭について見ておきます。明治維新によって樹立した新政府は、戊辰戦争などの軍事費を出費するために大量の紙幣を発行していました。
江戸時代の藩札を踏襲したもので、偽造された紙幣も少なくなかったそうです。ですが円の導入とともに、近代的な紙幣の導入が望まれていました。
そうした中で新紙幣を作ることになるのですが、最初はイギリスに発注する予定でした。ですがドイツのエルヘート凸版だと偽造防止に効果があるとされ、これを受けてドイツに発注したのです。
ですがドイツで生産されたものは日本の気候風土に合いませんでした。高温多湿であることから、損傷や変色といった劣化が多発したのです。またすべての額面が同じデザインであったことから、偽造が多発しました。最も有名なのが藤田組偽札事件でしょう。
まとめ
明治通宝についての情報でした。明治通宝は明治初期に発行された政府紙幣で、ドイツで製造されていました。後に日本でも製造されるようになるのですが、高額紙幣などは発行枚数も少ないことから、ドイツでの製造のみになっています。
古銭的な市場価値が非常に高いのが特徴でしょう。特に100円券と50円券はこれまで市場に出回ったことがほぼありません。そのため買取価格の相場としては数千万円以上となっているほどです。