日本銀行券A・B号の買取価格は?鑑定価値&査定相場《全10種類》
古銭というと江戸時代やそれ以前に使われていたお金を指す、というイメージがあるかもしれません。実は古銭については明確な定義はなく、実は昭和になってから発行されたものも古銭としてコレクションする人がいます。
そうした比較的に古くない古銭・古紙幣の1つが日本銀行券A・B号です。戦後まもなく発行された紙幣を指します。この日本銀行券A・B号の買取価格相場は、どの程度なのでしょうか。詳しく調べてみました。
【全10種類】日本銀行券A・B号の買取価格・鑑定価値《平均相場一覧》
日本銀行券A・B号の買取価格相場を見ていきましょう。A号券は6種類、B号券は4種類発行されています。もちろん1つ1つの紙幣で買取価格の相場は異なっていますので、それぞれに詳しく見ていきましょう。
- ①【日本銀行券A号(5銭・梅)】鑑定価値と買取相場価格
- ②【日本銀行券A号(10銭・鳩)】鑑定価値と買取相場価格
- ③【日本銀行券A号(1円・二宮尊徳)】鑑定価値と買取相場価格
- ④【日本銀行券A号(5円・彩紋)】鑑定価値と買取相場価格
- ⑤【日本銀行券A号(10円・国会議事堂)】鑑定価値と買取相場価格
- ⑥【日本銀行券A号(100円・聖徳太子と夢殿)】鑑定価値と買取相場価格
- ⑦【日本銀行券B号(50円・高橋是清)】鑑定価値と買取相場価格
- ⑧【日本銀行券B号(100円・板垣退助)】鑑定価値と買取相場価格
- ⑨【日本銀行券B号(500円・岩倉具視)】鑑定価値と買取相場価格
- ⑩【日本銀行券B号(1,000円・彩紋)】鑑定価値と買取相場価格
①【日本銀行券A号(5銭・梅)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1948年~1953年 | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 20円~800円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券A号5銭」 |
A号券5銭札は昭和23年~昭和28年に発行されていました。梅の図柄がデザインされていることから、通称では梅5銭とも呼ばれています。紙幣の中ではサイズが小さく、最小のものとなっています。
- 買取価格は未使用品で150円~800円程度
- 美品だと80円~150円程度
- 通常品で10円~80円程度
A号券の中では最も小さな額面となるため、発行枚数もかなり多くなっています。そのため希少価値も高くなく、買取価格にもその影響が見て取れるでしょう。
②【日本銀行券A号(10銭・鳩)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1947年~1953年 | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 10円~200円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券A号10銭」 |
A号券の中で昭和22年~昭和28年まで発行されたのが10銭札です。図柄に採用されている鳩からとって、鳩10銭とも呼ばれています。額面の小さい紙幣は、総じて発行枚数が多いです。そのため希少価値はほぼありません。
- 未使用品だと60円~200円
- 美品で30円~60円
- 通常品だと10円~30円
5銭札よりも買取価格の相場は低くなっています。1枚で買取を利用するのではなく、他のものと合わせて出品した方がいいでしょう。
③【日本銀行券A号(1円・二宮尊徳)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1946年~ | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 10円~200円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券A号1円紙幣」 |
A号券1円札は昭和21年に発行されました。図柄には二宮尊徳が採用されているため、二宮1円とも呼ばれている紙幣です。二宮尊徳がデザインされた紙幣は、この1円札だけになります。
- 未使用品100円~200円前後
- 美品で20円~100円前後
- 通常品で0円~20円前後
記番号によっては価値があるかもしれません。その場合でも最大で1000円程度の買取価格が相場です。
④【日本銀行券A号(5円・彩紋)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1946年~ | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 30円~1000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券A号5円」 |
昭和21年から発行されたのがA号券5円札です。5円という額面の通貨が紙幣だったのは、これが最後になります。これ以降については5円硬貨が発行されることになったためです。図柄は表も裏も彩文となっているので、彩文5円とも言います。
- 未使用品の買取価格相場は400円~1000円程度
- 美品では100円~400円程度
- 通常品だと30円~100円程度
ちなみに現在でも5円紙幣はお金として使うこともできます。
⑤【日本銀行券A号(10円・国会議事堂)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1946年~ | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 20円~500円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券A号10円」 |
昭和21年から発行されたA号券の1つが10円札です。国会議事堂がデザインされたことから、国会議事堂10円や議事堂10円と呼ばれています。5円札と同様に10円の額面はこの紙幣以降、硬貨として発行されているのが特徴です。
- 未使用品だと200円~500円
- 美品でも50円~200円
- 通常品は20円~50円
さほど希少価値が高くないため、この程度の買取価格相場となっています。
⑥【日本銀行券A号(100円・聖徳太子と夢殿)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1946年~ | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 100円~1500円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券A号100円」 |
昭和21年に発行されたのがA号券100円札です。聖徳太子が図柄として採用されているのですが、同じ図柄の紙幣は4種類あります。A号券は4番目に発行されたことから4次100円と呼ばれているのです。
- 未使用品だと600円~1500円
- 美品でも200円~600円
- 通常品は100円~200円
4次100円札は記番号ごとに印刷局が違っていて、この違いごとに価値が細分化されています。そのため専門の業者を利用した方がいいでしょう。
⑦【日本銀行券B号(50円・高橋是清)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1951年~ | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 200円~4000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券B号50円」 |
日本で唯一流通した50円紙幣がB号券50円札です。昭和26年から製造されているもので、図柄には高橋是清が採用されています。このことから高橋是清50円と呼ばれている紙幣です。
- 未使用品だと1500円~4000円程度
- 美品は500円~1500円程度
- 通常品でも200円~500円
唯一の50円札というプレミア的な価値があるのか、古銭市場でも意外と人気がある紙幣です。そのため若干他のものプレミア価格も高めになっています。
⑧【日本銀行券B号(100円・板垣退助)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1953年~1974年 | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 100円~5000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券 B号100円」 |
B号券100円札は昭和28年から発行されています。図柄には板垣退助が描かれていることから、板垣100円とも呼ばれるものです。紙幣の色が茶褐色のものが前期、白だと後期という分け方になります。
- 前期の記番号アルファベット1桁未使用品で1500円~5000円
- 美品だと300円~1500円
- 通常品で100円~300円
- 前期アルファベット2桁未使用品は200円~500円
- 美品でも100円~200円
- 通常品は100円前後
- 後期未使用品は100円~300円
- 美品なら100円前後
- 通常品でも100円前後
といったように細かい違いがあります。
⑨【日本銀行券B号(500円・岩倉具視)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1951年~ | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 500円~5000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券B号500円」 |
昭和26年から発行されているB号券が500円札です。デザインされているのは岩倉具視になりますが、同じ岩倉具視デザインの500円紙幣がもう1つあります。
このことから岩倉旧500円札とされるのです。紙幣が黄色っぽいものなら前期、白色なら後期になります。
- 前期アルファベット1桁未使用品で1000円~5000円
- 美品で500円~1000円程度
- 通常品なら500円
- 前期アルファベット2桁未使用品だと700円~2000円
- 美品は500円~700円
- 通常品は500円
- 後期未使用品は500円~1000円
- 美品は500円
- 通常品は500円
前期のアルファベット1桁の記番号なら希少価値が高めです。
⑩【日本銀行券B号(1,000円・彩紋)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1950年~ | |
---|---|---|
価値 | C | |
相場 | 1,000円~5,000円 | |
素材 | 紙 | |
画像出典 | 楽天「日本銀行券B号1000円」 |
B号券の中で最も額面が高いのが1000円札です。昭和25年から発行されたもので、図柄には聖徳太子が描かれています。
聖徳太子1000円とも呼ばれていて、紙幣の記番号で買取価格の相場が大きく異なるのが特徴です。
- 記番号アルファベット1桁未使用品は5000円~1万5000円
- 美品でも1500円~5000円
- 通常品は1000円~1500円
- 記番号アルファベット2桁未使用品は2000円~4000円
- 美品なら1000円~2000円
- 通常品は1000円
となっています。
日本銀行券A・B号を適正価格より高く売るなら『福ちゃん』がおすすめ
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日本銀行券A・B号とは~製造発行の背景や価値について~
最後に日本銀行券A・B号については見ておきましょう。これまでの紙幣と大きく異るのは、日本銀行券となっている点です。すなわち日本銀行で発行した紙幣である、ということになります。
戦後の日本は敗戦したことによって戦時補償や退役軍人への退職金支払い、預貯金の払い戻しなど、様々な要因があって大きなインフレを起こしてしまいます。このインフレを抑制するために、1円以下を除いてすべての額面の紙幣を無効にしました。
そして新しく紙幣をすることになったのです。この初期の時代に発行されたのがA号券であり、B号券でもあります。戦後直後の混乱期に発行されたこともあり、現在のような精巧な作りではありません。
まとめ
日本銀行券A・B号の買取価格相場についてでした。日本銀行券A・B号は戦後になって発行された紙幣のことです。戦後のインフレを解消するために発行されたものであり、作りとしては粗末なものとなっています。
さほど希少価値としては高くありませんので、全体的に見ても買取価格の相場は低めだと言えるでしょう。ただし一部の紙幣では希少性が高いものもあり、多少のプレミア価格をつけるものもあります。