【全3種類】古銭『文久永宝』の価値は?買取価格&平均相場《まとめ》
古銭と一口にいっても様々なものがあります。その中の1つが文久永宝です。江戸時代の末期に流通していた貨幣の1つで、約4年間鋳造されていたものになります。鋳造期間も短いので価値がありそうだと思う人もいるかもしれません。
いわゆる幕末期に鋳造されていたこともあり、意外と数が残っていたりもします。古銭の中では見つかりやすいポピュラーなものだと言っても良いでしょう。
そうした文久永宝ですが、どの程度の価値があるのでしょうか。ここでは文久永宝の買取相場などについて調べてみました。
【全3種類】文久永宝の買取価格・鑑定価値《平均相場一覧》
文久永宝ですが大きくは3つの種類があります。
となるのですが、1つずつ詳しく買取相場を確認していきます。また簡単にですが特徴なども見ておきましょう。
①【文久永宝(真文・しんぶん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1863年 | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「文久永宝」 |
文久永宝は刻印されている書体によって種類が分けられています。真文というのは楷書体で刻印されているものです。さらに宝という漢字が、旧字体である寶が使われているのが特徴になります。
- 買取相場は1円~500円程度
- 美品ならさらに値がつく可能性がある
残念ながら文久永宝の真文に大きな価値はありません。1枚では買取してもらえないことも多いので、まとめて買取に出すといいでしょう。
②【文久永宝(草文・そうぶん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1863年 | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「文久永宝」 |
次に文久永宝の草文について見ていきます。草文とは草書体で刻印されたもので、時の老中であった板倉勝静という人が元の文書を書いたと言われています。文久永宝の中では最も数が見つかっているもので、価値としては高くありません。
- 買取相場は1円~500円程度
- 希少価値がほとんどない
基本的に草文の文久永宝は価値が低いです。コレクターとしても希少価値がほぼないので、単体で値がつく可能性は低いでしょう。ただし美品である場合は、話も変わってきます。
③【文久永宝(略宝・りゃくほう)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1863年 | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「文久永宝」 |
文久永宝の最後の1つが略宝です。これは宝という字が旧字体ではなく、略字になっているのが特徴です。現在の宝と同じ字になっています。
元の字となったのは松平慶永公と言われています。幕末好きの人であれば、松平春嶽公といった方が通りがいいかもしれません。
- 買取相場は1円~500円
- 略宝の中には小字という非常に珍しいものがある
略宝には小字という珍しいものがあります。一般的には買取価値はほぼないのですが、小字であれば高値で売れるかもしれません。そのため略宝の場合は専門家に査定を受けた方がいいでしょう。
文久永宝を平均相場より高く売るなら『バイセル』がおすすめ
文久永宝の高価買い取りをして欲しいなら、バイセルがオススメです。バイセルは古銭買取専門業者なので適正価格で買い取ってくれます。高価なコインの価値を見逃して安値を付けることがありません。
しかも様々な買取方法をしてくれます。
- 店頭買取
- 出張買取
- 宅配買取
出張買取や宅配買取サービスは無料ですし、査定料や手数料も無料です。査定依頼をしてから即日対応をしてくれます。買取の際は現金で即払いをしてくれますから、現金がすぐに欲しいときには助かります。
査定後に他の業者と価格を比べて、少しでも高ければそれ以上の価格を提示してくれることもあります。実績が豊富で信頼できる業者なので、初めての方にはオススメです。
プレミア価格がつく文久永宝の特徴
一般的な文久永宝にはほぼ買取価値がありません。ですが中には希少価値の高いものもあります。いわゆるプレミア品というものですが、その特徴について見ておきましょう。
- 直永
- 深字
- 小字
直永は永という字の中心にある縦線が長くなっていて、久の下部分の広がりが大きくなっているものです。深字は一般的な文久永宝よりも彫りが深くなっているものを指します。
小字は略宝の一部の字が小さいものです。ただいずれの場合であっても、基本的に素人では見分けがつかないでしょう。
そのため折角のプレミア古銭でも、十把一絡げに査定をされてしまっては意味がありません。適正価格で買取してもらうには、必ず専門家に査定を受けるようにしてください。
《予備知識》文久永宝とは~貨幣価値について~
文久永宝とはどのような貨幣だったのでしょうか。実は江戸時代には意外と多くの種類の貨幣が流通していました。幕末期も同様なのですが現代のような紙幣とは異なり、地金の高騰などで大きく発行量が左右されていました。
文久永宝はその前に発行された寛永通宝精鉄四文銭で問題があったことから、発行された貨幣になります。原則として銀座で鋳造されていた貨幣ですが、文久永宝は深川の大工町にあった銭座と金座の2つで鋳造されています。
前者が真文、後者が草文と略宝の鋳造をしました。当時の貨幣価値なのですが、紆余曲折を経て以下のようになっています。
- 文久永宝1枚につき、15~16文
この相場を元にして明治期にあった新貨条例制定後には、1円が1両で1両が1万文となっています。それに合わせた貨幣価値は以下の通りです。
- 文久永宝1枚につき、1.5厘
ちなみに文久永宝は昭和28年の廃貨措置が取られるまで、法律上は使用できたお金です。
古銭『文久永宝』の見分け方を伝授
では最後に文久永宝の見分け方を紹介しておきます。3つの種類の見分けについては、さほど難しくありません。
- 文久永宝の文と宝の字が文と寶ならば真文
- 文久永宝の文と宝の字が攵と寶であれば草文
- 文久永宝の文と宝の字が攵と宝なら略宝
といったように見分けることができます。これらの見分けだけであれば、パターンに当てはめるだけなので難しくありません。ただし先程お伝えしたように、希少価値の高い見分けは難しくなります。
基本的に希少価値の高いものは素人では見分けがつかないので、必ず専門家に査定を受けるようにしましょう。
古銭は素人や少し齧ったくらいでは見分けがつかないものが多くあります。ですのでどこで買取をしてもらうかも重要だと言えるでしょう。
まとめ
文久永宝についてまとめてみました。文久永宝は幕末期に流通していた貨幣の1つで、当時でもそこまで貨幣価値の高いものではないものです。いわゆる庶民が使う貨幣であり、数もそれなりに発見されています。
そのため希少価値はほぼありません。結果として買取相場としては良くても500円程度になるでしょう。
ただし希少価値の高い直永、深字、小字といったものもあります。素人では見分けがつかないので、専門家に査定をしてもらうといいでしょう。