【全10種類】古銭『寛永通宝』買取価格は?鑑定価値&相場《まとめ》
古銭の中でも人気なのが穴銭と呼ばれる種類です。穴銭とは50円玉や5円玉のように穴が開いている貨幣のことです。この穴銭で有名なのが寛永通宝になります。
実は家を探してみたら寛永通宝が見つかるということも少なくありません。それだけ昔は流通していた貨幣なのです。
ここでは寛永通宝の買取価格やその相場などについて、詳しく調べてみました。よく見かける古銭だけにその価値を知っておいて損はありません。
【全10種類】寛永通宝の買取価格・鑑定価値《平均相場一覧》
では寛永通宝の買取価格や特徴について見ていきましょう。寛永通宝は種類が多くて、全部で10種類あります。ここでは1つずつ詳しく確認していきます。ちなみに素人では見分けのつかないものがあるので、専門家に見てもらう方がいいでしょう。
①【正字背文(せいじはいぶん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1688年 | |
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価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅・白銅・鉄 | |
画像出典 | なし |
寛永通宝で恐らく最も有名なのが正字背文でしょう。寛永通宝の背面に文という文字が刻印されているものです。本来の寛永通宝には、この背面の文という字はありません。
- 買取価格相場は1円~500円程度
- 流通量も多く希少価値が低いため買取価格も低い
基本的に買取価格が低いものですが、刻印されている書体によっては高値がつくこともあります。初心者では見分けが難しいので専門家に見てもらうといいでしょう。
②【下野国足尾銭(しもつけのくにあしおせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1741年 | |
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価値 | D | |
相場 | 1〜499円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
寛永通宝の中でも後期に鋳造されたのが、下野国足尾銭というものです。これは足尾銅山の産出量が少なくなってきた時代に作られたものとして知られています。貨幣の背面に足という字が刻印されているのが特徴です。
- 下野国足尾銭の買取価格相場は1円~500円前後
- 大きさが均一ではなく、大小がある
全体的な買取価格の相場は低めなのですが、サイズが大きいものは希少性が高いようで価値も高くなっています。
③【小梅銭(こうめせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1737年 | |
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価値 | D | |
相場 | 500~999円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
寛永通宝の1つが小梅銭です。江戸にある小梅村という場所で作られていたことからの名称です。裏面には小という文字が刻印されているのが特徴です。
- 小梅銭の買取価格相場は500円~1000円程度
- 小梅銭には多くの書体がある
小梅銭の特徴としては書体が多いことです。これが買取価格にも大きく影響してきます。希少価値の高い書体だと、思わぬ高値がつくかもしれません。逆に希少価値が低いものだと値段が下がることもあります。
④【石ノ巻銭(いしのまきせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1728年 | |
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価値 | C | |
相場 | 1,000~9,999円 | |
素材 | 鉄 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
寛永通宝の中でも比較的に高値がつくのが石ノ巻銭になります。宮城県の石巻で作られていたものです。
- 買取価格相場は1000円~1万円前後
- 小梅銭と同じく書体によって違いが出る
寛永通宝の中では石ノ巻銭は多く流通した方です。ただし刻印されている書体によって、大きく買取価格の相場が上下します。
希少価値が高い方だと1万円を超えるケースもあるでしょう。ただ素人では難しいのでプロに買取査定をして貰ってください。
⑤【松本銭(まつもとせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1637年 | |
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価値 | A | |
相場 | 10,000円前後 | |
素材 | 不明 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
寛永通宝の1つが松本銭です。信濃にある松本で作られていたことからの名称です。寛永通宝としては鋳造された数が少ないこともあり、希少価値が高いものだと考えて良いでしょう。
- 松本銭の買取価格相場は1万円前後
- 博物館にも展示されるくらい希少価値がある
寛永通宝の中でも希少価値が高いものですが、その反面で偽物やレプリカなどがあります。偽物だった場合は当然買取価格がかなり下落すると考えてください。
⑥【芝銭(しばせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1636年 | |
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価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
芝銭は江戸幕府の銭座が作られた時に、初めて鋳造された寛永通宝として有名なものです。表には寛永通宝が刻印されていて、裏面の刻印はありません。一見して希少価値が高そうですが、流通量が多いため実は高くないのです。
- 買取価格相場は1円~500円程度
- 母銭の場合だと1万5000円程度になる。
母銭というのは鋳造する時の原型になるものです。この母銭は数が少ないこともあって、かなり希少価値が高くなっています。
⑦【水戸銭(みとせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1637年 | |
---|---|---|
価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
江戸幕府の銭座は水戸にもありました。水戸で作られた寛永通宝は、その地名から水戸銭と呼ばれています。流通量も多く、さほど古銭市場での価値は高くありません。
- 買取価格の相場は1円~500円程度
- 修理によっては高値がつくこともある
水戸銭には幾つかの種類があります。そのため希少性の低いものもあれば、逆に高いものもあるのです。ただ素人では見分けがつかないものなので、必ずプロに査定をして貰うようにしてください。
⑧【二水永(にすいえい)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1626年 | |
---|---|---|
価値 | A | |
相場 | 10,000~49,999円 | |
素材 | 銅・鉄・真鍮 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
寛永通宝の生みの親とされるのが佐藤新助という人物です。この佐藤新助が幕府の許可を得て、鋳造した寛永通宝が二水永になります。表には寛永通宝と刻印されていますが、永の字が二水のような書体になっているのが特徴です。
- 買取相場は3000円~5万円程度
- 他の寛永通宝よりも高値が期待できる
二水永の一般的な買取価格は3000円程度でしょう。ただし状態などによって1万円~5万円程度の価値があると考えてください。
⑨【浅草銭(あさくさせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1636年 | |
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価値 | D | |
相場 | 500~999円 | |
素材 | 銅 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
江戸幕府の銭座が浅草にあったことから、そこで鋳造された寛永通宝を浅草銭と呼びます。御蔵銭や志津摩百手という呼び方もあります。この呼び方ですが、刻印された書体が多種多様だからです。
- 買取価格の相場は500円~1000円程度
- 書体によっては買取価格が跳ね上がることもある
一般的に浅草銭は1000円くらいでしょう。ただ書体によっては、かなり相場よりも高値がつくこともあります。
⑩【文銭(ぶんせん)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 江戸時代/1688年 | |
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価値 | D | |
相場 | 1~499円 | |
素材 | 銅・鉄・白銅 | |
画像出典 | wiki「寛永通宝」 |
最後の寛永通宝として文銭を紹介しましょう。寛文8年に亀戸で鋳造されたもので、裏面には文という字が刻印されています。幾つかの種類があるのですが、貴重な文銭だと数十万円という値がついたことがあります。
- 買取価格相場は1円~500円前後
- 高値がつくものは数十万円の価値がある
一般的な買取価格の相場は、さほど高くありません。ですがごく一部の文銭は非常に希少価値が高く、買取額もそれに応じたものとなっています。
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《予備知識》寛永通宝とは~当時の貨幣価値~
最後に寛永通宝とはどういった通貨なのかも調べてみました。寛永通宝は長期間流通していた貨幣の1つです。初めて鋳造されたのは1636年のことで、幕末まで作られていました。
貨幣価値としては裏面に波形が刻印されているものが4文、刻印のないものが1文と定められていました。ちなみに当時は96文を穴に紐を通してまとめると、通し100文として通用していたそうです。
江戸幕府が主導して作っていた寛永通宝ですが、実は明治以降も補助貨幣として通用していた歴史があります。
まとめ
古銭の1つである寛永通宝についてでした。寛永通宝は江戸の初期から幕末まで約300年の間作られていた貨幣です。
明治になっても補助貨幣の1つとして利用されていたほどで、穴銭の代表的なものでもあります。現在の買取価格としては希少価値によって、かなり幅がある形です。
希少価値の高いものなら10万円を超える値がつきますが、おおよそは500円程度の価値しかありません。ただ初心者には見分けが難しいため、必ず専門家に査定して貰いましょう。