【全10種類】5銭硬貨の買取価格いくら?鑑定価値&売買相場《まとめ》
かつて国内で流通していた古銭の1つが5銭硬貨です。現在では円しか使われていないので、あまり馴染みがないかもしれません。
例えるのならドルとセントといった形が一番近いのではないでしょうか。いわゆる補助通貨というもので、円の下になる通貨だったと考えてください。
この5銭硬貨は明治から昭和の初期まで発行されていたのですが、いったいどの程度の価値になるのでしょうか。ここでは買取価格の相場などをチェックしてみます。
【全10種類】5銭硬貨の買取価格・鑑定価値《販売相場一覧》
では5銭硬貨の買取価格などを見ていきましょう。実は5銭硬貨というのは多くの種類が発行されています。中には希少価値の高いものもあるので、ひょっとすると思わぬ高値で売れるかもしれません。
①【5銭硬貨(明治4年・旭日龍)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1870年〜1871年 | |
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価値 | C | |
相場 | 7,000円~4万円程度 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
明治3年から4年にかけて発行されていた5銭硬貨が、旭日龍と呼ばれるものです。表面に龍の図がデザインされ、裏には旭日が描かれたことからこの名称で呼ばれています。
- 明治3年発行:未使用なら3万~5万、美品で7000円~1万5000、通常は2000円~7000円程度
- 明治3年明瞭ウロコ:未使用は4万円~10万円、美品で2万~4万、通常品質で5000円~2万円
- 明治4年発行:未使用品で4万円~7万円、美品で1万5000~2万5000円、通常品質は4000~1万5000円
龍図のウロコがはっきりしている方が高値になります。
②【5銭硬貨(明治4年・大字)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1871年 | |
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価値 | C | |
相場 | 2,000円~1万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
明治4年に発行された5銭硬貨の家、表に5銭の額面表記があり、裏には旭日が描かれているものが大字と呼ばれるものです。前期と後期があり、やや買取額が異なっているので注意しておきましょう。
- 前期の未使用で1万円~2万5000円、美品で3000円~1万円、通常品で1000円~3000円
- 後期の未使用だと8000円~2万円、美品は2000円~8000円、通常品で500円~2000円
やや前期の方が全般的に買取価格が高くなっています。
③【5銭硬貨(明治6年・龍)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1873〜1880年 | |
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価値 | C | |
相場 | 500円~2万円 | |
素材 | 銀・銅 | |
画像出典 | wiki「日本の銀貨」 |
明治6年~明治13年まで発行されていた5銭硬貨は、龍5銭と呼ばれています。表に龍がデザインされ、裏には菊の紋章と5銭という額面が描かれているものです。
明治という刻印の一角がハネているものなど、買取額が異なるケースがあります。
- 買取価格は200円~6万円程度
ばらつきがあるのはハネ明などのように希少価値が高いものがあるためです。また発行年数による買取額の違いもあります。この龍5銭については専門家に鑑定してもらうのがおすすめです。
④【5銭硬貨(明治22年・菊)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1889年〜1905年 | |
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価値 | C | |
相場 | 50円~1万2000円 | |
素材 | 銅・ニッケル | |
画像出典 | wiki「日本の補助貨幣」 |
明治22年~明治30年まで発行されたのが菊5銭白銅貨です。以前は銀貨でしたが菊5銭からは白銅貨となっています。
- 買取価格は10円~7000円
未使用品なら高値がつくことがありますが、基本的にはあまり高値はつきません。ただし明治28年のものは希少価値が高く、未使用品なら10万円以上になる可能性もあるでしょう。
基本的に素人が自分で判断すると損をするので、専門家に任せたい5銭硬貨です。
⑤【5銭硬貨(明治30年・稲)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1897年〜1915年 | |
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価値 | D | |
相場 | 300円~3万円 | |
素材 | 銅・ニッケル | |
画像出典 | wiki「日本の補助貨幣」 |
明治30年~38年まで発行されていたのが稲5銭硬貨です。表には稲と5銭の額面が描かれ、裏には旭日がデザインされています。いつ発行されたものかで買取額に幅が出るので注意しましょう。
- 買取価格は100円~3万6000円
基本的に未使用品なら高くつくのですが、明治36年発行の稲5銭硬貨が最も希少価値があります。未使用だと20万円以上の値がつくこともあるほどです。そのためプロに鑑定を依頼してください。
⑥【5銭硬貨(大正9年・大型)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1917年〜1920年 | |
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価値 | D | |
相場 | 200円~2,000円 | |
素材 | 銅・ニッケル | |
画像出典 | wiki「日本の補助貨幣」 |
大正6年~9年に発行されていた5銭硬貨が、大型白銅貨です。真ん中に穴が開いている、いわゆる穴銭になります。表には菊の紋章と額面がデザインされています。
通常品の買取価格はほぼ値がつきません。ですが未使用品ならば、それなりの価値になるでしょう。
- 買取価格は未使用品で700円~4000円
- 美品だと200円~2000円
- 通常品で50円~500円
基本的に発行された年数で買取価格が異なりますが、大正6年発行のものが最も買取額が高くなっています。
⑦【5銭硬貨(大正9年・小型)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1920年〜1932年 | |
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価値 | D | |
相場 | 10円~200円 | |
素材 | 銅・ニッケル | |
画像出典 | wiki「日本の補助貨幣」 |
大正9年~昭和7年まで発行された5銭硬貨が、小型5銭白銅貨になります。大型と同じく穴銭のタイプで、表には額面がデザインされている形です。
見た目はほぼ同じなのですが、小型というだけあってサイズが小さく、重さは半分程度になります。
- 未使用品の買取価格は150円~3000円程度
- 美品だと10円~200円程度
- 通常品だと5円~50円程度
大正9年発行のものだと買取額がつきやすくなります。ただ希少価値が低いためあまり価値としては高くありません。
⑧【5銭硬貨(昭和8年・ニッケル)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1933年〜1938年 | |
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価値 | D | |
相場 | 20円~200円 | |
素材 | ニッケル | |
画像出典 | wiki「日本の補助貨幣」 |
昭和8年~昭和12年に発行された5銭硬貨が、5銭ニッケル硬貨です。穴あきの通貨になっていて、表には鳥が羽を広げている姿が描かれています。昭和初期まで発行されていたものであることから、希少価値はほぼありません。
- 未使用品の買取価格は100円~500円
- 美品で20円~200円
- 通常品だと5円~50円
昭和8年発行と昭和10年、昭和12年発行といった偶数年のものが、比較的に買取額が高くなっています。
⑨【5銭硬貨(昭和13年・アルミ青銅)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1938年 – 1940年 | |
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価値 | D | |
相場 | 20円~100円 | |
素材 | 銅・アルミニウム | |
画像出典 | wiki「臨時補助貨幣」 |
昭和13年~昭和15年まで発行された5銭硬貨が、アルミ青銅貨になります。表面には菊と桐の紋章が描かれているのが特徴です。軍事物資を確保するためにニッケル硬貨からアルミ青銅貨へと材質が変更されています。
- 未使用品で80円~350円
- 美品でも20円~100円
- 通常品で5円~30円
あまり希少価値が高くない硬貨です。ただ昭和15年のものが若干ではありますが、買取価格が高くなっています。
⑩【5銭硬貨(昭和19年・錫)】鑑定価値と買取相場価格
時代 | 1944年 | |
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価値 | D | |
相場 | 20円~40円 | |
素材 | スズ・亜鉛 | |
画像出典 | wiki「臨時補助貨幣」 |
昭和15年~昭和18年まで発行されたのがアルミ貨になります。穴あき銭ではなくなっているのが特徴でしょう。表には菊の紋章と瑞雲が描かれています。この通貨は戦争によるアルミの不足を補う目的で、量目の変更がありました。
- 未使用品で20円~1000円程度
- 美品で5円~600円
- 通常品で5円~200円
通常品は値段がつかないケースも珍しくありません。昭和16年発行のものが最も値段が高くなっています。未使用品だと3000円くらいになるケースもあるでしょう。
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5銭硬貨とは~製造発行の背景や価値について~
最後に5銭硬貨について見ていきましょう。明治政府が興ったことにより、貨幣についても大きく変更がありました。明治4年に布告された新貨条例によって、これまで流通していた江戸幕府発行のものが変更になったのです。
この時に円という通貨単位が設定され、その補助通貨としての銭も制定されました。では5銭硬貨はどの程度の価値があったのでしょうか。記録によると明治時代の白米10kgの価格が10銭程度だったそうです。
卵が1つで1銭~3銭だったという記録や、そばやうどんが1杯で1銭程度だったデータもあります。つまり5銭というのは現在でいう数百円程度の価値があったと考えて良いでしょう。
まとめ
5銭硬貨の買取価格などをまとめてみました。5銭硬貨は明治初期から昭和初期まで長くに渡って発行されてきた硬貨です。時代の移り変わりとともに銀貨から白銅貨、ニッケル硬貨などのように材質も変更されてきました。
古銭市場としての買取価格は、やはり希少価値が高くなる古いものの方が高くなっています。昭和に入ってからの5銭硬貨はよく見つかるものでもあるので、通常品質のものだとほぼ価値がつかないと考えて良いでしょう。